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2010/06/04

日本人の作法

このタイトルだけでは書店で見かけても手に取ることはなかったかも。
平凡社のブログ(わりと詳しいので参考になります)で
これは読んでみたい、と思わされたのです。
そこには、人前で化粧を直す着物姿の女性の挿絵が。
それはこの本のための新しい絵ではなく、
昔の指南書の挿絵らしい。
そして「日本人の作法」本文からの引用が

が、このようなことが書かれているということは、
当時も人前で化粧直しをする人がいたということでもある。

なるほど。おもしろそう。

実際すごく面白いです。
いわゆる作法の解説ではなく、明治~戦前くらいまでの
主に子ども、女性向けの作法のテキストブックを引用しながら
昔の日本人には当たり前とされていた
(逆にいうと当時でもそうと理解していない日本人も多いため
テキストが作られた)着るもの、食べ方、対人関係の作法、
それが現在では...という考察が主で、
しばしば、著者が大学で教えている学生たちの不作法の嘆きが挟まれています。
昔はきちんとしていたものです、という文章ばかりではつまらないので、
この頻繁な若者への苦言がいいアクセントになっています。

作法というのは時代やそのときの状況で変化すべきもの、というのが根本にあり、
著者もなにもこういう昔からの作法の教えを現代でもそのまま守るべし、
などとは主張していません。
結論としては、作法とはコミュニケーションを円滑にするためのツールであり、
その人そのものである、ということ。
ただその本質を顕すためにはカタである作法を身につけておくべし、ということ。
古めかしくてかわいい挿絵とともにたくさん引用された、
昔の作法のテキストによって勉強もできる、お得(?)な1冊。

日本人の作法 (平凡社新書) (新書)

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